秋きぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる |
藤原敏行の詠んだ歌 ・・・だったかな。
秋になった兆しはまだ目に見えないけど、鳴る風の音の中にその気配を感じて驚いたと言ったところでしょうか。
そう。秋の兆しは風の音に気付かされるのですよ。
でもこれは間違い。あれは秋の足音などではなかった。断じて。
では本題へ
先ずはクイズ。
Q:雨男と晴れ男の2人が一緒にツーリングに行きました。さて天気は?
A:天気雨
まあ。真理だね。至極当然の結論。
というわけで天気雨でしたと。
■雨雲と青空のコントラストがたまらん
では時系列で。
午前4時に出発。途中こちらの方をピックアップして、スタート・ゴール地点の飯坂温泉を目指します。途中の道は湿っていましたが、福島県が近づくにつれ路面は回復傾向に。
飯坂温泉に車を止めて、出発。吾妻の山々は頂上付近のみ雲に覆われていました。これなら行けそう。
10kmほどでフルーツラインを離れ、いよいよスカイラインに。頂上の浄土平付近が良く見えました。それにしても福島市はこんな近くに良い山がありますなあ。
まずは、料金所のある高湯温泉までヒルクライムで。
7%くらいなのかなあ、結構辛いです。途中のコンクリ舗装が体力を奪います。
40分ほどで料金所へ。自転車は150円。車だと
磐梯吾妻スカイライン
http://www.dorokosha-fukushima.or.jp/douro/skyline/
先ずは不動沢橋を目指します。5~7%くらいでゆったり登る道です。適度な九十九折れがアクセントになって上りやすかったなあ。とは言いつつもこれからの走行距離を考えのんびり。
小1時間かからずに不動沢橋へ到着。ここからは信達平野が一望できます。そしてこの橋が高いんだわ。
といいつつも、個人的には旧不動沢橋の橋台に惹かれるのです。巨大構造物大好き。
不動沢橋の上も道は九十九折れが続きます。ちょっと変わっているのはカーブの部分だけが勾配が急でつなぎの区間はほぼフラット。リズムがとり辛かったなあ。
この辺りから、先述のアドバイスの通りに風が強くなってきました。時折吹く強風に備えて道の中ほどを走ります。
天狗の庭あたりまで来ると、いよいよ道は九十九折れを止め、一気に稜線上に出ようとします。いよいよスカイラインという訳です。
そしてこのカーブを曲がればいよいよ浄土平は目の前です。 でしたが、
このカーブを曲がった途端に・・・
猛烈な強風が!!
言い換えるなら
大強風が!!
(ビューフォート風力階級による)
※ビューフォート風力階級についてはこちら
一気にガードレールまで吹っ飛ばされました。もう立ってられないほどの強風。なんとかガードレールにしがみついて体制を立て直します。どうやら今までは右の稜線に遮られていただけのようです。
■ここまで天国 ここから地獄
風の強さを例えるなら、自転車を漕がなくても勝手に坂を上りだすくらい。上りで加速します。
この写真。ふざけている訳ではありません。不自然な前傾姿勢は風に耐えるため。これ以上上体を起こすと吹っ飛ばされます。落ちるよ、崖下に。
如何せん、木々がないので風の強さをお伝えできないのが辛い。
そして即座に
撤退決定
無理。もう無理。ほんとに無理。
あれだけかけた上りの時間も下りでは一瞬。あっさりと高湯温泉へ。
不動沢橋の吹きっ晒しは命の危険を感じましたが。
料金所に到着するとプチ渋滞。どうやら2輪車は通行止めの措置がとられたようです。そりゃそうだ。
そこからはうだうだと走りスタート地点の飯坂温泉へ戻ってきました。時間は11時で走行距離は60kmほど。これでは走り足りません。という訳で、距離を稼ごうと小坂峠~鳩峰峠周回をすることにしました。
いやね。なめてたんですよ。下界なら風は弱いだろうって思ってたんだなあ
次回へ続きます
ガッ!!